催告書とは
催告書とは、債権者が債務者に対して、滞納している借金や代金などの支払いを強く促すために送付する文書のことです。
一般的な「督促状(とくそくじょう)」が「お忘れではありませんか?」といったリマインドに近いニュアンスを持つのに対し、催告書は「期限までに支払わなければ、法的措置(訴訟や差し押さえなど)へ移行する」という最終通告としての意味合いが強くなります。

1. 督促状と催告書の違い
実務上、明確な法的定義の差はありませんが、一般的に以下のように段階的に使い分けられます。
- 督促状: 支払期限から数日〜1ヶ月程度で送られる初期の案内。トーンは比較的穏やかです。
- 催告書: 督促を無視し続けた場合に送られる、法的手段を予告する厳しい通知。多くの場合、内容証明郵便で送られてきます。
2. 催告書の法的な重要性
催告書には、単なる通知を超えた「法律上の効果」があります。
① 時効の中断(完成猶予)
借金には消滅時効(一般的に5年〜10年)がありますが、催告をすることで、その時点から6ヶ月間だけ時効の完成を猶予させることができます。債権者はこの6ヶ月の間に訴訟などのより強力な手続きを準備します。
② 遅延損害金の確定
いつ、どの程度の金額を催告したかを明確にすることで、後々の裁判において「この時点ですでに支払いを求めていた」という証拠になります。
③ 解除権の発生
契約関係(売買や賃貸など)において、相手が支払わない場合に「相当の期間を定めて催告し、それでも払わなければ契約を解除できる」という手続きの前提条件となります。
3. 「内容証明郵便」で届く意味
催告書の多くは、郵便局が「いつ、誰が、どんな内容を、誰に送ったか」を公的に証明する「内容証明郵便」で届きます。
- 目的: 「そんな手紙は受け取っていない」「期限など書いていなかった」という言い逃れを防ぐためです。
- 心理的効果: 郵便局から特殊な形式で届くため、債務者に対して「これ以上放置できない」という強い心理的圧力を与えます。
4. 催告書が届いた後の流れ
催告書を放置すると、事態は急速に悪化します。
- 一括返済の請求: 「分割払いの権利(期限の利益)」を喪失し、残金を一括で払うよう求められます。
- 訴訟・支払督促: 裁判所を通じた手続きが開始されます。
- 強制執行: 給料や預金口座、家財道具などが差し押さえられます。
まとめ
催告書は、債権者からの「これ以上待てない」という最終サインです。この段階であれば、まだ債権者と交渉(分割払いの相談など)ができる余地が残っていることもありますが、無視を続けて裁判所の手続きが始まってしまうと、交渉の難易度は格段に上がります。届いた場合は、すみやかに内容を確認し、専門家や債権者への対応を検討する必要があります。