任意売却

U

任意売却の流れとは?注意点も解説

ライフスタイルの変化など、何らかの事情で住宅ローンの返済が難しくなったとき「任意売却」というシステムを利用できることがあります。

任意売却を行うことで、不動産を手放した後の生活を守ることにもつながります。

しかし、任意売却を行うための流れについて詳しく知っているという人は多くないはずです。

この記事では、任意売却について説明し、任意売却を成功させるための流れや注意点について解説していきます。

任意売却の流れ

注意するべき点をクリアしていれば、任意売却の交渉に進むことができます。

ここでは、任意売却を検討してから不動産を売却するまでの一連の流れを紹介していきます。

①住宅ローンの滞納

ローンの支払いを滞らせると、金融機関から督促状や催告書が送られてきます。通常、2〜5カ月滞納することで督促が始まります。

②期限の利益喪失

滞納から約6カ月後、金融機関から期限の利益喪失を通知されます。従来の分割払いが認められなくなり、残債を一括で支払う必要があります。

③代位弁済

期限の利益喪失から約1カ月後、保証会社が代位弁済を行います。債権者が金融機関から保証会社に移行します。

④自宅の査定

代位弁済後、不動産会社に任意売却の依頼をして自宅の査定を受けます。売却予想額から手数料や税金などを差し引いて、住宅ローンの残債額を算出します。

⑤債権者に合意を得る

不動産会社は債権者と交渉し、任意売却の合意を得ます。残債は通常一括で支払う必要がありますが、任意売却では分割払いで返済できるように交渉します。

⑥売却活動と売買契約

不動産会社が自宅の売り出し情報を作成し、売買活動を行います。このとき、自宅の写真をとったり、不動産会社が自宅に出入りしたりすることもありますが、自宅に住み続けることも可能です。買主が見つかれば、売買契約をまとめます。

⑦物件の引き渡し

売買契約に基づき、売主は買主に物件を引き渡し、不動産を手放すことができます。

⑧残債の返済

売却後の残債は、債務者が引き続き返済していきます。

任意売却の注意点

任意売却を行う前には注意点もあります。以下の条件に当てはまる場合、任意売却を行うことができません。

税金を滞納などですでに物件が差し押さえられている

税金を滞納していると、物件が差し押さえられる可能性があります。すでに不動産を差し押さえられている場合、先に税金の滞納を解消する必要があります。一括で税金を支払うか、分割払いの了承を得て差し押さえを解除する必要があります。

管理費や修繕積立金を滞納している

マンションの場合で、管理費や修繕積立金を滞納していると、任意売却ができないことがあります。滞納額が少ない場合は、債権者が滞納分を支払う約束をして管理組合から了承を得られることがありますが、金額が多い場合は債権者からの了承が得られない可能性があります。また、滞納したままマンションを売りに出しても、買主が滞納分を負担することになり、買い手がつかないことが考えられます。

任意売却を失敗させないために

任意売却を失敗させないためには、任意売却の流れを熟知した不動産会社に依頼する必要があります。

通常の不動産取引と異なり、任意売却には法律に関する専門的な知識や、金融機関と交渉するためのスキルが求められます。

不動産会社のホームページを確認し、過去の任意売却に関する実績をチェックして、依頼する不動産会社を選びましょう。